真弥ちゃんがお風呂から上がって、脱衣所から出て来た。
「お待たせ。菜月ちゃんがいてくれたおかげで、怖くなかったよ」
「よ、良かったね」
私は凄く怖い思いをしたけどね。
まあ、真弥ちゃんが何もなかったと言うのなら、もうここにはナニかはいないのかもしれないな。
どこか別の場所に……影宮さんの所か、樹森君の所か、それとも他のクラスメイトの所かはわからないけど。
「じゃあ、部屋に戻ろうか。お母さんが布団を敷いてくれてると思うからさ」
廊下を抜けて玄関、鏡が気になるけど、絶対に見ないように通り抜ける。
鏡に、不気味な気配は感じない。
階段を上っている途中、電気がパチパチと点滅を繰り返して、少しだけ怖く思う。
自分の家じゃない……人の家の階段が薄暗いと特に。
それでも、何事もなく真弥ちゃんの部屋に入って、敷かれている布団を見てホッとした。
テーブルは部屋の端に避けられていて、鏡は伏せられたまま。
その安心感が、部屋の中をゆっくりと見回す余裕を持たせてくれた。
その中で一つ、壁に掛けられた楕円形の小物。
「あ、真弥ちゃんこれ綺麗だね」
何か不思議な魅力のあるその小物に近付いてみると、目を閉じた女性の横顔が描かれている。
だけど……。
「え!?なんで!?ひっくり返したのに!!」
真弥ちゃんがそう言った時、そこに描かれていた女性が目を開け、私を見て笑ったのだ。
「お待たせ。菜月ちゃんがいてくれたおかげで、怖くなかったよ」
「よ、良かったね」
私は凄く怖い思いをしたけどね。
まあ、真弥ちゃんが何もなかったと言うのなら、もうここにはナニかはいないのかもしれないな。
どこか別の場所に……影宮さんの所か、樹森君の所か、それとも他のクラスメイトの所かはわからないけど。
「じゃあ、部屋に戻ろうか。お母さんが布団を敷いてくれてると思うからさ」
廊下を抜けて玄関、鏡が気になるけど、絶対に見ないように通り抜ける。
鏡に、不気味な気配は感じない。
階段を上っている途中、電気がパチパチと点滅を繰り返して、少しだけ怖く思う。
自分の家じゃない……人の家の階段が薄暗いと特に。
それでも、何事もなく真弥ちゃんの部屋に入って、敷かれている布団を見てホッとした。
テーブルは部屋の端に避けられていて、鏡は伏せられたまま。
その安心感が、部屋の中をゆっくりと見回す余裕を持たせてくれた。
その中で一つ、壁に掛けられた楕円形の小物。
「あ、真弥ちゃんこれ綺麗だね」
何か不思議な魅力のあるその小物に近付いてみると、目を閉じた女性の横顔が描かれている。
だけど……。
「え!?なんで!?ひっくり返したのに!!」
真弥ちゃんがそう言った時、そこに描かれていた女性が目を開け、私を見て笑ったのだ。