「影宮さん、それってどういう事?そう言えば、1限目が終わった後に何か言おうとしてたよね。それと関係あるの?」


その直後、教室から悲鳴が聞こえて話が中断されてから聞いていない。


「ええ、皆は昨日見た夢をどう思ったかしら?鏡の数字が『0』になったらどうなるか……」


「それは……どうなるんだろ?あ、先生が言ってたみたいに収まるとか?」


真弥ちゃんがそう言った時、私の脳裏にあの二人の姿が……。







前田君と伊達君の姿が浮かんだ。


「だとしたら……自分が死なないうちに、早く『0』にしようとするかも。伊達君はそれが目的じゃなかったみたいだけど」


考えられる、最悪の事態を想像してみたけど……もしもそんな事になったらどうすれば良いのだろう。


いや、それよりも怖いのは、まだ何も起こっていない状態の時にそこまで考えていた影宮さんだ。


想像力と言うか、妄想力が凄い。


「そう、伊達君なんてのは力を手に入れたと勘違いしているだけだから大した事はないけど、本気で殺しにかかって来る人が出てきた時、どうするかが問題ね」


あまり考えたくはないけれど、そうなった時に私はどうすれば良いのか……答えは出なかった。