命を狙われてるのは私達も同じ事で、その恐ろしさを知っているからこそ、皆と協力出来ると思うのに。


それなのに、このメンバーで固まるんだ?


「昨日とは状況が違うわ。少人数が襲われたのとは違って、今、もしも……クラス単位であれを見てしまったらどうなると思う?」


授業中にそんな事を考えていたの?


もしもそうなったら……クラスの人達がパニックになって、授業どころじゃなくなるかな。


だけど、それで私達の立場が悪くなるとは思えないんだけど。


「皆仲良く幽霊から逃げて、団結力が強くなるよねー」


楽天的な真弥ちゃんが笑いながら言ったけど、影宮さんは呆れたような表情で首を横に振る。


あれ?違うのかな。


私も真弥ちゃんが考えているのと同じ事を考えてたのに。


「今日は多分大丈夫かもしれないけど、明日……」


と、そこまで影宮さんが呟いた時だった。












「おい!嘘だろ!!」


「キャーッ!!今の何!?」


「今の、人間じゃねえよ!!」












ざわめいていた廊下に、耳をつんざくような悲鳴が轟き渡った。


その悲鳴は、私達に何があったのかという事を、容易に想像させた。