ズルズルと、自分の身体を引きずりながら這い寄ってくる首のない人も、探るように私の足に手を伸ばして掴む。
「は、放して!」
慌てて腕と足の手を振りほどこうとするけど、物凄い力で掴まれていてそれも出来ない。
「放しテなんてイわナいで……親子でシょう?」
肩越しに、お母さんの声が聞こえる。
クスクスという笑い声が聞こえて、ゾクリと冷たい物が全身を駆け巡る。
早く逃げたいと、階段に向かおうともがく私の目の前で開かれていたトイレのドア。
それが、ゆっくりと閉じ始めた。
今度は……ここから何が出て来るの!?
もうやめて……これ以上何も出て来ないで!
涙を流しながら、必死に祈る私の目に飛び込んできたのは……鏡。
私の部屋の、テーブルの上にあったはずの鏡が、なぜかそこに置かれていたのだ。
「さ、さっきまではなかったのに……」
声となって出ているのかどうかわからないくらいの大きで呟いた私の目に、さらに奇妙な物が映り始めた。
暗くて見えないはずの鏡に、赤く「10」と数字が浮かび上がったのが見えたのだ。
それが、「9」、「8」と、カウントダウンするように、書いては消えて行く。
「は、放して!」
慌てて腕と足の手を振りほどこうとするけど、物凄い力で掴まれていてそれも出来ない。
「放しテなんてイわナいで……親子でシょう?」
肩越しに、お母さんの声が聞こえる。
クスクスという笑い声が聞こえて、ゾクリと冷たい物が全身を駆け巡る。
早く逃げたいと、階段に向かおうともがく私の目の前で開かれていたトイレのドア。
それが、ゆっくりと閉じ始めた。
今度は……ここから何が出て来るの!?
もうやめて……これ以上何も出て来ないで!
涙を流しながら、必死に祈る私の目に飛び込んできたのは……鏡。
私の部屋の、テーブルの上にあったはずの鏡が、なぜかそこに置かれていたのだ。
「さ、さっきまではなかったのに……」
声となって出ているのかどうかわからないくらいの大きで呟いた私の目に、さらに奇妙な物が映り始めた。
暗くて見えないはずの鏡に、赤く「10」と数字が浮かび上がったのが見えたのだ。
それが、「9」、「8」と、カウントダウンするように、書いては消えて行く。