他の鏡とは違う、マーブル模様がうごめいていると言うか、様々な色が渦巻いているような……。


一目で禍々しいという印象を受けるその鏡を、皆がジッと見詰めているのだ。


……なんだか気持ちが悪い。


率直な感想はそれだったけど、誰一人としてそれから目をそらす事はせず、私も見なければならないのかと思ってしまう。


私達が探している鏡はこれだとして、こんな鏡が本当にあるのかな。


まさか、夢の中で見付けたら良いなんて、簡単な事ではないよね。


そんな事を考えながら、それでも鏡を見ていると……。










「鏡を……探して。欠けた鏡を……」













聞き間違うはずもない、ナニかの声が部屋に響いたのだ。


「!?」


慌てて部屋の中を見回すけれど、どこにもナニかの姿はない。


それどころか、その声は私にしか聞こえなかったのか、他の皆は微動だにしなかったのだ。









「……残り時間は少ない。鏡を元に戻して……それが出来なければ……」










と、そこまで聞こえた時。


鏡を取り囲む生徒達が、次々と弾け飛んで行ったのだ。


白い部屋は真っ赤に染まり、死の順番が迫って来る!


「い、いやあああああっ!」


拒否するように悲鳴を上げたけど……それは届かなかった。


前にいた影宮さんが、風船が割れるかのように弾けて……。


私も、お腹の中に熱い物を感じたと思った瞬間、その血肉は部屋を染め上げる塗料のように、辺りに散らばっていた。