この学校に、もう欠けた鏡はないのかな。


残された鏡は、もうほとんどないはず。


京介が言っていた、ナニかが持っているガラス片と同じ大きさ。


それ以下の大きさの鏡は無視していいと思っているけど、間違っていないよね。


そんな事を考えれば考えるほど……どんどん追い込まれて行く。


唯一の希望と思った欠けた鏡が見付からない。


その不安が、絶望が、胸の奥からしみ出して、身体を蝕んで行くよう。


足取りも重く、影宮さんの後に付いて歩きながら、どうすれば良いか考えていた。


「……さあ、どうしたものかしら?どこにあるのかしらね、欠けた鏡というやつは」


私は諦めてるのに、影宮さんはまだ諦めていないみたいだ。


廊下を渡って、私達の教室がある棟に入ると……何か今までと雰囲気が違う。


昨日とは違い、警察がまた来ているのに、生徒は誰もいない。


さすがに今日は、元々の生徒数も少ない事もあって、どこにも姿が見えない。


「こんな状況だと、やっぱり皆帰ったのかな」


「そうね。自分が殺されるかもしれないって時に、学校なんかにいたいとは思わないでしょうね」


そうだよね……だけどそれは、タイムリミットを気にせずに欠けた鏡を探せるという事だ。