一度……二度。
鏡の中のナニかの攻撃を、必死に避けようと動く京介の制服の背中に、突然何かで切られたような跡が付く。
直撃はしていない……だけど、痛みは確実に京介の身体を蝕み、動きが鈍り始める。
もう、鏡を渡している余裕なんてない。
私は取り出した鏡の蓋を開け、それを伊達君に向けようとするけど……どうしても京介も一緒に映ってしまいそうで、手が震える。
さらに、どうしようもない事態が発生する。
このまま逃げていてもダメだと判断したのか、京介が伊達君に飛び掛かり、手から鏡を叩き落としたのだ。
「紫藤!貴様っ!強いやつに尻尾を振るだけのクソ野郎が僕に逆らうのか!?僕を見下しやがって!!」
「んなもん関係ねぇ!!俺はなあ、何をしたって人を見下した事なんてねぇんだよ!」
伊達君に馬乗りになり、グッと握り締めた拳を顔に打ち付ける。
普段は喧嘩をしない京介が……鬼気迫る表情で人を殴っている。
それは、私を守る為だって分かっているけど……あまり良い気分ではなかった。
バカな事を言って、人からは軽く見られがちだけど、人を傷付けない所が好きなのに。
私を守る為に、変わらなければならないのなら、京介には変わって欲しくなかった。
鏡の中のナニかの攻撃を、必死に避けようと動く京介の制服の背中に、突然何かで切られたような跡が付く。
直撃はしていない……だけど、痛みは確実に京介の身体を蝕み、動きが鈍り始める。
もう、鏡を渡している余裕なんてない。
私は取り出した鏡の蓋を開け、それを伊達君に向けようとするけど……どうしても京介も一緒に映ってしまいそうで、手が震える。
さらに、どうしようもない事態が発生する。
このまま逃げていてもダメだと判断したのか、京介が伊達君に飛び掛かり、手から鏡を叩き落としたのだ。
「紫藤!貴様っ!強いやつに尻尾を振るだけのクソ野郎が僕に逆らうのか!?僕を見下しやがって!!」
「んなもん関係ねぇ!!俺はなあ、何をしたって人を見下した事なんてねぇんだよ!」
伊達君に馬乗りになり、グッと握り締めた拳を顔に打ち付ける。
普段は喧嘩をしない京介が……鬼気迫る表情で人を殴っている。
それは、私を守る為だって分かっているけど……あまり良い気分ではなかった。
バカな事を言って、人からは軽く見られがちだけど、人を傷付けない所が好きなのに。
私を守る為に、変わらなければならないのなら、京介には変わって欲しくなかった。