伊達君が言っている事は、樹森君と同じはずなのに……感じるものが違う。
さも、それが当然の行為のように、言葉から悪意が全く感じられない。
それが……とても恐ろしい。
クラスメイトが、人を殺す事を何とも思っていないなんて。
「そんなわけで、キミ達にはこれ以上余計な真似はしてほしくないんだよ。何もしないで、大人しくしていてくれないかな?」
その手に持っている鏡を、ゆっくりと私達に向けようとする伊達君。
それを見て、私達も鏡を慌てて向けようとするけど……伊達君の方が早い。
お互いに鏡を向け合っている状態で……伊達君をしっかりと見ていた私は、その手に持っていた鏡を見てしまったのだ。
でも……そこにナニかは映らない。
代わりに、鏡面に「5」と書かれた文字が浮かんでいたのだ。
ニヤリと笑う伊達君の顔が……見る見る引きつって行く。
「ふ、ふざけるな!どうして僕から離れる!どうしてそっちに!」
突然叫んで、顔を腕で隠して階段を駆け下りて行った。
「……た、助かったの?伊達君が逃げたって事は、もしかして……」
思わず鏡を見てしまいそうになったけど、ナニかがここにいると思うと、怖くなって蓋を閉じるしかなかった。
さも、それが当然の行為のように、言葉から悪意が全く感じられない。
それが……とても恐ろしい。
クラスメイトが、人を殺す事を何とも思っていないなんて。
「そんなわけで、キミ達にはこれ以上余計な真似はしてほしくないんだよ。何もしないで、大人しくしていてくれないかな?」
その手に持っている鏡を、ゆっくりと私達に向けようとする伊達君。
それを見て、私達も鏡を慌てて向けようとするけど……伊達君の方が早い。
お互いに鏡を向け合っている状態で……伊達君をしっかりと見ていた私は、その手に持っていた鏡を見てしまったのだ。
でも……そこにナニかは映らない。
代わりに、鏡面に「5」と書かれた文字が浮かんでいたのだ。
ニヤリと笑う伊達君の顔が……見る見る引きつって行く。
「ふ、ふざけるな!どうして僕から離れる!どうしてそっちに!」
突然叫んで、顔を腕で隠して階段を駆け下りて行った。
「……た、助かったの?伊達君が逃げたって事は、もしかして……」
思わず鏡を見てしまいそうになったけど、ナニかがここにいると思うと、怖くなって蓋を閉じるしかなかった。