「お、おい!何なんだよあいつは!!紫藤!どうにかしろ!」
廊下を走る木崎君が、私達に気付いて声を上げた。
それは、お願いと言うにはあまりにも乱暴な命令口調。
だけど……樹森君をいじめていたとはいえ、殺されそうになっているのを見捨てるわけには。
「くそっ、こんな時まで命令すんのかよ!とにかく逃げろ!木崎!」
京介もまた、木崎君を良くは思っていない。
乱暴者で、クラスの皆からもあまり良くは思われていないけど……そんな木崎君なら、追い掛けて来ている樹森君を止める事くらい出来そうなのに。
いつも一緒にいる岡田君が殺されて、自分も殺されるんじゃないかと恐怖しているのだろう。
私達の横を通り過ぎ、木崎君と樹森君の間に入り、道を塞ぐ京介。
「し、紫藤君!退いてくれ!」
「そういうわけにもいかねえだろ!幽霊の力で嫌なやつを殺して、それで満足かよ!」
止まりそうにない樹森君に対して、腰を深く落として構える。
「桐山さん。少し下がってましょ。巻き込まれるとケガするわ」
影宮さんに腕を引っ張られ、廊下の端に寄る。
そして……樹森君はその勢いを止めず、京介と接触した。
廊下を走る木崎君が、私達に気付いて声を上げた。
それは、お願いと言うにはあまりにも乱暴な命令口調。
だけど……樹森君をいじめていたとはいえ、殺されそうになっているのを見捨てるわけには。
「くそっ、こんな時まで命令すんのかよ!とにかく逃げろ!木崎!」
京介もまた、木崎君を良くは思っていない。
乱暴者で、クラスの皆からもあまり良くは思われていないけど……そんな木崎君なら、追い掛けて来ている樹森君を止める事くらい出来そうなのに。
いつも一緒にいる岡田君が殺されて、自分も殺されるんじゃないかと恐怖しているのだろう。
私達の横を通り過ぎ、木崎君と樹森君の間に入り、道を塞ぐ京介。
「し、紫藤君!退いてくれ!」
「そういうわけにもいかねえだろ!幽霊の力で嫌なやつを殺して、それで満足かよ!」
止まりそうにない樹森君に対して、腰を深く落として構える。
「桐山さん。少し下がってましょ。巻き込まれるとケガするわ」
影宮さんに腕を引っ張られ、廊下の端に寄る。
そして……樹森君はその勢いを止めず、京介と接触した。