「な、何が起こったの……なんで血塗れで……」


二日続けての凶行に、私のクラスメイト達は、信じられないといった様子で成瀬君の遺体を見ている。


反応したのはよそのクラスの生徒だけ。


「皆、何をボサッとしてるんだい?キミ達はあの夢を見なかったのか?成瀬が死んだから後7人……いや、後6人みたいだね」


ニヤリと笑って、教室の奥に目を向けた伊達君。


その視線の先にあったのは……。











「き、樹森君?」










いや……そっちじゃない。


樹森君の横に立っている、クラスメイトの岡田君。


その顔に、頭の頂点から赤い筋が入り……それが首まで到達した時、まるでスイカが真っ二つになるように、岡田君の頭部が割れたのだ。


ガクリと膝から崩れ落ち、頭部が床に叩き付けられると、脳が露になり、伊達君以外のその場にいた誰もが戦慄した。


「それで良い。いつもいじめられていた岡田君を殺した樹森君は実に人間らしいよ」


「は……はは……。僕をいじめるからこうなるんだ!今まで僕をいじめたやつは……死ねば良い!」


岡田君の遺体を踏み付け、満面の笑みを浮かべた樹森君は……昨日までの彼とは違っていた。