「ひっ!痛いっ!」
真弥ちゃんが、自分の右手を押さえて顔をしかめる。
ボールペンが刺さった右手を振り、辺りに血を撒き散らしながら、成瀬君が苦悶の表情を浮かべてその場にうずくまった。
それを見て、自習室の生徒達が悲鳴を上げる。
だけど、伊達君は止まらない。
「人を傷付けるやつは、人に傷付けられた痛みを知らない。ほら、強がってみなよ。いつもみたいに、樹森君をいたぶっているみたいに強気でいなよ。それも出来ないのに、調子に乗って強がるんじゃない」
成瀬君の耳元でそう呟き、伊達君はそっと顔の前に鏡を置いた。
手にボールペンが刺さった事で、パニックになっている成瀬君は、顔を背ける事も出来ずに。
「あ、あああああ!あああああああああああああっ!!」
その鏡に、ナニかが映り込んだのだろう。
そして、成瀬君は見てしまった。
うずくまっていた成瀬君の背中に、何かが侵入したような傷が付いて……。
そこから、血が噴き出したのだ。
それも、一箇所じゃない。
次々と傷が増えて、成瀬君が動かなくなるまでに、文字通り蜂の巣かと思うほどの穴が空いたのだ。
真弥ちゃんが、自分の右手を押さえて顔をしかめる。
ボールペンが刺さった右手を振り、辺りに血を撒き散らしながら、成瀬君が苦悶の表情を浮かべてその場にうずくまった。
それを見て、自習室の生徒達が悲鳴を上げる。
だけど、伊達君は止まらない。
「人を傷付けるやつは、人に傷付けられた痛みを知らない。ほら、強がってみなよ。いつもみたいに、樹森君をいたぶっているみたいに強気でいなよ。それも出来ないのに、調子に乗って強がるんじゃない」
成瀬君の耳元でそう呟き、伊達君はそっと顔の前に鏡を置いた。
手にボールペンが刺さった事で、パニックになっている成瀬君は、顔を背ける事も出来ずに。
「あ、あああああ!あああああああああああああっ!!」
その鏡に、ナニかが映り込んだのだろう。
そして、成瀬君は見てしまった。
うずくまっていた成瀬君の背中に、何かが侵入したような傷が付いて……。
そこから、血が噴き出したのだ。
それも、一箇所じゃない。
次々と傷が増えて、成瀬君が動かなくなるまでに、文字通り蜂の巣かと思うほどの穴が空いたのだ。