「……なんだい？僕がここにいたらいけないような顔で。そこをどいてくれないかな？」


よくもまあそんな事を……。


伊達君の好奇心のせいで、クラスメイトの何人がナニかを見る事になったか。


前田君なんて死んでしまったというのに。


「桐山さん、真弥ちゃん、こんな人間に構わないで行きましょう。私達が被害に遭う前に」


影宮さんに言われ、道を空けた私達。


フンッと鼻で笑い、教室の中に入って行った伊達君。




……と、同時に、何かが爆発でもしたのかと思うような怒鳴り声が辺りに響いたのだ。










「テメェ！伊達コラァ！！何してくれてんだ！」


「あんたのせいで家でも幽霊に襲われたんだよ！どうしてくれるのよ！」


「責任取って死ねやコラ！！」











空気が張り詰めていたのは……殺伐としていたのは、溜め込んだ怒りを伊達君に爆発させる為だったのか。


罵声は全然収まらない。


それどころかますます悪化して行って……。


その光景を見た伊達君の口元が、笑っているように見えた。