「なんだよ……いつもと変わらねえじゃねえか」
私の手を放し、自習室に入った京介。
いつもと変わらない?
……そうじゃない。
他のクラスの生徒も数名いるせいかもしれないけど、皆誰とも話していない。
ここにいる生徒のほとんどが、昨日、伊達君によってナニかを見せられた人達だ。
昨夜、ナニかに殺されそうになったのか、夢で殺されてテンションが下がっているのか。
どっちにしても、この殺伐とした空気は私には重い。
教室の中の真弥ちゃんは、そんな空気に飲まれて怯えているように見える。
「真弥ちゃん、真弥ちゃん」
教室の外から手招きをして、真弥ちゃんを呼ぶ。
私に気付いて、逃げるように教室から出てきた。
「菜月ちゃん、遅いよ……何なのこれ。皆、いつもと違う」
「うん。影宮さんが言ってたのって、これなのかな」
だけど、まだ何かが起こる前。
そんな気がする。
殺伐とした教室の中の空気が、何かの拍子で壊れてしまえば、皆一気に動き出しそう。
それが、どんな風に動くのかはわからないけれど、取り返しのつかない事が起こりそうで。
自習室にはいなかった影宮さんを待つしかなかった。
私の手を放し、自習室に入った京介。
いつもと変わらない?
……そうじゃない。
他のクラスの生徒も数名いるせいかもしれないけど、皆誰とも話していない。
ここにいる生徒のほとんどが、昨日、伊達君によってナニかを見せられた人達だ。
昨夜、ナニかに殺されそうになったのか、夢で殺されてテンションが下がっているのか。
どっちにしても、この殺伐とした空気は私には重い。
教室の中の真弥ちゃんは、そんな空気に飲まれて怯えているように見える。
「真弥ちゃん、真弥ちゃん」
教室の外から手招きをして、真弥ちゃんを呼ぶ。
私に気付いて、逃げるように教室から出てきた。
「菜月ちゃん、遅いよ……何なのこれ。皆、いつもと違う」
「うん。影宮さんが言ってたのって、これなのかな」
だけど、まだ何かが起こる前。
そんな気がする。
殺伐とした教室の中の空気が、何かの拍子で壊れてしまえば、皆一気に動き出しそう。
それが、どんな風に動くのかはわからないけれど、取り返しのつかない事が起こりそうで。
自習室にはいなかった影宮さんを待つしかなかった。