きっと隣のクラスの女子は、俺達と逆の事を思ってるだろう。

あぁ
上手くいかないなぁ。

その須田海斗は内村に目配せされて挨拶をする。

「須田海斗です。隣のクラスに妹がいますが、妹は身体が弱くてこの空気の綺麗な街に越してきました。よろしくお願いします」

大人びた
ソツのない
無難な挨拶。

「声もいいー」

女子がしばらく元気だろう。

まぁ
仕方ないか

幼稚園から同じメンバーだもんな
気持ちもわかる。

ほどんど
ゼロに近い転校生。

貴重な新入りは大歓迎。

「休み時間に、妹の顔見てこよう」

佐々木の声に再び俺達はうなずいた。

男子も元気になろうぜ。