転校生?

パートの鈴木さん情報は正解?
やっぱ
あのお化け屋敷にやってきた住人は高校生だった?

俺達は内村の薄い頭を通り越し
そいつの姿をジッと見つめる。

背の高い男だった。
半袖の白ワイを着て
涼しい顔で俺達を見ていた。

「イケメンキター」
後ろで女子がざわめき
教室の温度が1℃上がった気がした。

いや
女子が騒ぐのも無理はない
男の俺から見ても
綺麗な顔をしていた。

色が白くて
茶色い髪
色素が薄いのか
目もカラコン入れてるような茶色で切れ長。
スッと通った鼻筋
手も足も長く
近寄りずらそうだけど
笑顔が優しいというのか洗練されているというのか

まぁ
つまり
この田舎には似合わない都会的なヤツだった。

「東京の……区から転校してきた須田海斗(すだかいと)君。隣のクラスに双子の妹である、須田凪子(すだなぎこ)さんもいるので仲良くしてほしい」」

内村の言葉に教室がどよめいた。

双子の兄妹なんて珍しく
それも
兄の方がこの顔ならば
双子の妹の方はさぞかし……男子の頭はそれでいっぱいになる。

「兄貴の方かよ」
小さく聴こえた佐々木の声に、思わずうなずく男子一同。