母さんの年の離れた弟である

智和おじさん。

この町出身で
子供の頃から頭が良くて
医大に一発で入り
都会の病院で働いてから
またこの町に戻り
町で唯一の診療所を開いている。

30過ぎのイケメン。
向井 理に似ていると評判。
軽くて明るくて
適当にみえるけど
腕はいいらしい。

大きな病院のお嬢様との結婚話もあったけど、全てを捨てこっちに戻って来た智和おじさん。

おじさんくらいの腕を持ってるなら、都会の大きな病院のどこにでも行けるらしいけど、おじさんはこの町が大好きで、この町でやりたい事があるからって戻って来た。

信じられないけど
こんな感じの
リターン組もこの町は多い。

俺から見れば
もったいないしか浮かばないけど。

「それでどんな子?」
嬉しそうに聞くおじさん。

「何が?」

「しらばっくれるなって」

「隣のクラスの女の子」

「かなり可愛かったぞ」

「中年発言」

「いいじゃん。お前と付き合ってるの?」

とんでもない質問に麦茶を吹き出しそうになる

「お母さんも知りたい。ねぇどんな子?」

おじさんの隣で目を輝かせてるし

「プルミルが美味しいって言ってた」
とりあえずそう言うと

「やっぱり?だってお母さんの愛が入ってるもん」
ってデレデレ喜んでるし。平和だ。

「あれ?姉さん製造の方だった?」

「ううん。検品の方」

検品じゃラブ注入できないだろうが。