部活動対抗リレーの決勝では、毎年「先生チーム」が参加するので、生徒たちは大騒ぎです。





体育科の先生や、若手の先生たちが、いつもと違う必死な表情で走るのを見て、先生も生徒も大笑いしながら応援していました。





藤森先生も、もちろん参加します。



学生時代バスケットボールをしていたという先生は、足がとても速いのです。






「きゃーっ、藤森先生かっこいーっ!!」





「めっちゃ早え!!」





「やばーい!!」






グラウンドの至るところから、悲鳴のような歓声が響いてきます。





私も声は出せないながら、心の中で一生懸命、声援を送りました。





藤森先生は結局、柔道部と野球部とバレー部を一気に抜いて一位に踊り出ました。



生徒も先生がたも大喝采でした。





また、私たちの担任の倉田先生も、「老体にムチ打って頑張る」とおっしゃっていた言葉通り、汗を流しながら走っていました。