何をしていても、いつもいつも先生のことばかり考えていて、



会えない寂しさと悲しさと苦しみを心の奥底に押し込めて、日課をこなすことに必死でした。





そうやって、時が過ぎていきます。





お母さんだけは、私の変化に気づいていて、とても心配してくれました。






『ねえ、彩香。


なにかつらいことがあったの?


お母さんにも言えないこと?


無理に話さなくてもいいけど、打ち明けたくなったら、話したくなったら、いつでも聞かせてね』





『つらいことも、悲しいことも、時間が少しずつ癒やしてくれるんだよ』






―――でも、どうしてでしょう。




私の先生への想いは、どんなに時間が経っても、少しも薄らいではくれないのでした。