『春川について6』
◆
「…………あの、昔から、気になるものがあると、じっと見てしまうくせがあって―――」
春川の言葉を聞いた瞬間、俺の心臓は、もしかして口から飛び出すんじゃないだろうか、というくらい大きく跳ねた。
春川がいつも、俺のことをじっと見つめるまっすぐな視線。
それがふと思い出されて。
自分でも、なんでそんな思考に、と呆れるけど。
ーーー俺のことが気になるから、じっと見つめていたんだろうか。
そんな考えが頭を過ったのだ。
自意識過剰な思考だと思ったけど、そう考えれば、春川が俺のことを観察するように静かに見つめていたわけが、分かったような気がして。
………我ながら恥ずかしい発想だ。
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「…………あの、昔から、気になるものがあると、じっと見てしまうくせがあって―――」
春川の言葉を聞いた瞬間、俺の心臓は、もしかして口から飛び出すんじゃないだろうか、というくらい大きく跳ねた。
春川がいつも、俺のことをじっと見つめるまっすぐな視線。
それがふと思い出されて。
自分でも、なんでそんな思考に、と呆れるけど。
ーーー俺のことが気になるから、じっと見つめていたんだろうか。
そんな考えが頭を過ったのだ。
自意識過剰な思考だと思ったけど、そう考えれば、春川が俺のことを観察するように静かに見つめていたわけが、分かったような気がして。
………我ながら恥ずかしい発想だ。