それきり、沈黙が流れます。




まわりには、先生も、生徒も、いません。




朝の澄んだ空気のなか、遠くで鳴く鳥の声が聞こえます。




そよ風が吹いて、校門の横に立つ樹々の葉が擦れる音がします。





その静寂さに背中を押されるようにして、私はゆっくりと口を開きました。






「ーーー先生」





「うん?」





「今日の、お昼ごはんは、どうするんですか?」






先生が意表を突かれたように目を丸くしました。




それもそうです。



こんな質問を私がするなんて、不自然なのは自覚しています。





でも、私は、訊かずにはいられなかったのです。