学校を一日サボる事になったとしても、やらなければならない事がある。


それは勉強よりも重要な事で、これからの人生にも関わってくる大切な事なのだから。


手伝ってくれると遥は言っていたから、一緒に行ってくれると助かるんだけどな。


「わかったわ。ここにいても辛いだけだし……気分転換になるならどこだっていいわ」


ゼロだとわかってる可能性……日菜子が覚えているという事に期待していたのかな。


私と話していても、チラチラと日菜子の方を見ているのがわかる。


確かに遥にとっては辛いのかもしれないな。


「じゃあ、旧校舎に行こうか。朝なら少しは話をしてくれるだろうし」


立ち上がった遥と、廊下に出ようと歩きだした時だった。


「あ、ねえねえ明日香、約束、大丈夫だよね?」


日菜子が……声をかけてきたのだ。


私よりも先に、遥が驚いた様子で振り返った。


約束……「カラダ探し」で何か約束したかな。


もしかして、覚えているの? と思いながら、私も振り返ってみると……。