ホームルームが始まる前、8時過ぎに来ていたのに、カラダが3つ集まって、その時間も変わってしまった。


「幸恵はいつ来るんだろうね。遥の時みたいに夜とか嫌だよ? お風呂に入っている時とかさ」


「えっ!? そんな事もあるの!? 絶対やだよ……あの姿を見てから怖いんだよね。幸恵」


頭部が削れて脳が見えていた、あの姿を思い出したのだろう。


私だってさすがにあれは嫌だ。


「いつ来たって同じよ。私達が『カラダ探し』をさせられる事に変わりはないんだから」


確かにそうなんだけどさ……どうせさせられるなら、朝のうちにサッと頼みに来てほしいんだけどな。


遥のように悪意を持って私達に頼みに来たら……。


そうではないと信じたいけど、美紀の言葉が……「嫌いなんじゃない?」と言われたから、不安になるよ。


美紀の言葉か。


黒くて怖い人の事もわからないし、八代先生に聞いてみようかな。


知っているかどうかはわからないけど、行ってみる価値はある。


美紀に頼まれた……なんて、皆に言っても手伝ってはくれないんだろうな。


いくらなんでも怪しすぎるし、それを実行しようとしている私をおかしいと思うかもしれないから。


ひとりで小野山邸に行く勇気はないから、誰かについてきてほしいけど。