そして、気がつくと、口を開いていた。









「…………い………」






「い?」






「一緒にお墓に入ってください」







ーーーーーんっ?




あれ、なんか、おかしいぞ。



すごく、おかしいぞ………。







僕は自分の吐いた言葉を何度も反芻して、吟味して。





ざぁーっと血の気が引いた。







ぅわぁっ、僕、なんてこと言っちゃったんだ!!




直接的な言葉は恥ずかしいから、遠回しに、婉曲的に、と考えを巡らせていたら………!!




あぁ、僕ってば、なんてことを!





ーーーでも、しかたないじゃないか。



あんまり焦ったから、本音がぽろりと、口から飛び出してしまったんだ。






だって、楽しそうだもん。




大河原さんと一緒のお墓に入れば、きっと、天国でも毎日刺激的で、楽しくてしかたないに決まってる。







僕が蒼ざめた顔で、内心、自分の言葉を正当化していると。





「ふはっ」





大河原さんが不思議な笑い声をあげた。




そして、ちらりと上目遣いで僕の顔を見上げる。





「なにそれ、プロポーズか!」