そんなふうに若干(いや、かなり)強制的にどんどん決めていき、ホームルームはつつがなく終わった。




ちょっと横暴だったかもしれないけど、みんな、文句の一つも言わずに従ってくれたので、助かった。





これもまぁ、あたしの人望ってやつ?



なぁんちゃって(笑)





教壇を下りたところで、あたしはにっこりと笑い、斉藤くんに小声で話しかける。






「斉藤くん、おつかれ」





「……………」






斉藤くんが無言で唇を震わせる。






「おかげさまでスムーズにいったよ、ありがとね」





「……………」





斉藤くんはじっとあたしの目を見つめて、押し黙ったまま自分の席に戻っていった。





あまりにも素っ気ないので、さすがのあたしも、若干かちんと来てしまう。



まったくもう、せめて、うんとかすんとか言ってくれたらいいのに!!




あぁ、もう、今日にでも、斉藤くんをぎゃふんと言わせてやりたい!!




いや、ぎゃふんは違うか?(笑)






そんなことを考えているうちに、放課後になった。




体育祭の選手名簿を作らないといけなかったので、斉藤くんからさっきのメモをもらわないといけない。




あたしは斉藤くんの席に向かった。




音楽を聴きながらいそいそと帰り支度をしている斉藤くんの前の席の椅子に腰かける。






「ねぇ、斉藤くん」





「………………」






斉藤くんは、少し驚いたように背筋を正した。