「んにゃぁぁぁっ!」


ダメだ。みなみ選手、絶賛グズり中。

すると、またしても玄関でチャイムが鳴る。

さっき実家の母からメールが来ていた。
荷物送ったわよーって。
それかな?

私は咄嗟に、みなみをバウンサーに置いた。
そうだ、今日からコレもあるんだった!


ママが宅配便に対応する間、ここで待っていてちょうだいよ、みなみちゃん!


キャンバス地の布張り椅子部分は中央がくぼんでいて、赤ちゃんのおしりがすぽっと収まる作りだ。
私は正面からボタンで止めるガードをしようとした。

むむ、ボタンがはまらない。

さっきも思ったこと。この股部分のガード布が留めづらい。
キャンバス地が硬くてボタンの穴が中々広がらないんだ。

安全のためにはそんなモンなんだろうけど、咄嗟には面倒くさいなぁ。


ま、みなみのお尻はすっぽり収まっているし、傾斜してるし、上半身を起こせない以上ジタバタしても落下の心配はなさそうだ。

私はいったんガードをつけるのを諦め、宅配便の対応に室内のインターホンに向かった。