「でも、もっと実感したのは別なこと」


「なに?」


「惚れた女とするセックスって、これほど幸せなもんなんだな」


何のてらいもなく言うゼンさんに、私ばかりがぶわっと赤面した。


「私も幸せ……」


恥ずかしすぎてゼンさんの顔が見られない。
私はゼンさんの胸に顔を埋めたまま、ぼそぼそと言う。


「……こんな誕生日プレゼントでスミマセン」


「こんな誕生日プレゼントなら、毎年欲しい。毎日でもいい」



……ゼンさん、甘すぎるよ!
私、爪先から生キャラメルみたいに溶けそうだよ!


「早く、二人目が欲しいな」


ゼンさんが私の耳にささやくように言う。

えーと、それは『もっとしたい』って意味でしょうか?
それともまんまの意味でしょうか?


真面目な意味に取ろうっと。