「え~?なんで~?飲もうよ、みなみ~」


どうやらみなみは、哺乳瓶の乳首を「ごはん」と認識しなかったみたいだ。
感触が違うのと、味も違うみたい……。

産院を退院して以来、ミルクを与えなかったから、哺乳瓶を忘れちゃったんだ……。

そうこうしているうちに、みなみが怒りだした。
彼女からすると、お風呂あがりにもらえるお楽しみのおっぱいをもらえず、変なものを口に押し込まれている現状。
怒る理由は揃っている。


「あっぎゃあああああああああ!!!ふぅぎゃああああああ!!」


私はがっくりと肩を落として哺乳瓶をローテーブルに置く。諦めて、みなみに授乳した。

はー、大きなミルク缶の封を切らなかったことが、せめてもの救いだわ。