当然だ。
ひどい言葉を浴びせたのは、私。
自業自得としか言いようがない。
だけど……響ちゃんに嫌われてしまったというのは、大きなダメージだった。
その日の午後、母が洗濯物を回収して帰っていった頃、担任の井上先生がやって来た。
大学を出てまだ三年の若い先生で、社会を担当している。
「長瀬。井上です」
きちんと名乗ってくれた先生は、私の症状を聞いているのだろう。
「思ったより、顔色がいいな」
「はい。わざわざありがとうございます」
わりとイケメンで生徒から人気のあった先生のことも、わからない。
「阿部と島田、来てるか?」
「はい。毎日」
「じゃあ、聞いたか?
欠席の間の授業数が足らないところは、レポート提出で出席扱いにしてもらえることになったって」