「へ?」

言われて見渡すと、ちょうど目の前をスクーターが駆け抜けて行った。
ふたり乗りで、しかもヘルメットもしてない!

「タイはふたり乗りだいじょぶ。子供なら3人もOK」

「ええ?でも・・・」

そうは言っても、なんだか怖い気持ちがぬぐえない。

私のそんな気持ちを察してか、ソムチャイは、
「OK」
と、隣にある中型のバイクにまたがった。

「これならマイペンライね」

「マイ・・・なに?どういう意味?」

「マイペンライは、だいじょぶって意味。他は…えっと、問題ないの意味。マイペンライよ」

「大丈夫が、マイペンライね。ふふ、わかった。マイペンライ」