風麻由衣さんに案内され、私たちは乗り換えのために国内線の通路を進んだ。

放送される言葉も、周りで話している言葉も全部が外国の言葉。

そして、何よりも驚いたのが、西洋人と思われる人たちの身長の大きいこと!
男性もさることながら、女性でもびっくりするくらい身長が高い人が多い。

「身長が高いと、みんな美人に見える」

ぼやくように私が言うと、由衣さんはお腹をかかえて笑っていた。


サムイ島行きの国内線の飛行機の大きさは、さっきの半分以下、いや3分の1くらいだった。

なんだか頼りなげなプロペラが前についていて、若干の不安がある。
そして、席もぎゅうぎゅうに狭かった。

なんとか、機体が走り出し宙に浮かんだ時は、ホッとして全身の力が抜けた。

由衣さんはだいぶ後ろの席だったけれど、振り向いたら、にっこりと笑ってうなずいてくれた。

ああ、女神様~。