その後、ソムサックが通訳となって警察の事情聴取を受けた。
女の子たちを売る手伝いをしていたアイスは、どうしても罪に問われてしまうかも。

だから私は、あのふたりがやっていたことには触れないように話した。

アイスがあの時命をかけてかばってくれたことを、強調して警察官に伝えた。


・・・その時のこと。


ふと、私は思い出したのだ。

ずっと感じていた違和感。

なにかおかしい、と思いながらもわからなかった答えが、目の前に現れた。


“気のせい”と片付けられるほどあいまいなものではなく、一度見えてしまうと、そのことばかり考えてしまう。

それくらいリアルなものだった。