「でも、どうやって私がいる場所がわかったの?」

私はあっという間にさらわれただろうし。

それに地下室みたいなとこに監禁されてた。

「実羽のこと、なんでもわかる」

えっへんと胸をそらしたソムチャイに笑ってしまう。

一緒にたくさん笑いあったけど、これまでとは違う幸せな気分が満たしている。

「ほんと、言う。渡辺社長のおかげ」

「へ? 渡辺社長?」

そういえば、あの時、ホテルから出たところで会ったっけ・・・。

渡辺社長がどうして私の居場所がわかったんだろう?

「実羽、いなくなった夜。果凛とソムサック、僕、探す」

「うん」