「ソムチャイ」

吸い寄せられるように、そのままソムチャイに抱きついた。

ぎゅっと抱きしめられたまま、
「会いたかった」
と耳元で声が聞こえた。

「私も、会いたかった」

目を閉じて伝える。

熱のせいか、温かい体から彼の鼓動が聞こえてくる。

それを聞いているだけで、自分のそれとひとつになってゆくかのような気分。


こんな幸せ・・・知らなかった。


どれくらいそうしていただろう。


ゆっくり体を離すと、ソムチャイの顔が目の前に。