「でも・・・」

脱がされたシャツもいつのまにか着せてくれたみたい。

「アイスが来なかったら、危ないとこだったもん」

「フン」
鼻から息を出すと、また煙を吐き出した。

宙に逃げた煙が、光に照らされて漂う。

「ほんと、ありがとう」

「助けてない。実羽がどうなろうと、私、関係ない」

「ねぇ、教えて。私、これからどうなるの?」

なんとか立ち上がって、鉄格子に手をかける。

このままで終わるわけがない。

ウアンの荒い息や匂いが思い出されて、身震いをした。