「あ」

となりには同じゾウで、もっと小さいものもある。

ひとつずつ取って、手のひらの上で並べてみる。

親子のゾウのようで、恋人のようにも見えた。

「これ、いくらですか?」

ゾウを2匹とも指で円を描きながら尋ねると、女の子は首をかしげた。

あ、つい日本語だった。

「ええ・・・How much are there?」

そう尋ねると、女の子はうなずいて近くにあった電卓に3000と打った。
おお、英語が通じた!

3000バーツは、たしか3をかけるから・・・。

「ええええ、9000円!?」