「大丈夫だよ。ソムチャイも寝込んでるし、やることないもん」

「プールに行けば?」

にべもなく言う。

「一日中? 体が焦げちゃうよ」

「文句言わないの。だって、もし実羽になにかあったら・・・」

ヤバい。

また泣き落としだ。

「あー、もうわかった。わかったから、早く行ってらっしゃい」

そそくさと部屋に避難し、ドアを閉める。

閉めた後も、向こう側から、
「約束してよー」
と念押し。

「はいはい!」

そう答えてからベッドに横になった。