「いくらなんでも危ないでしょう? もし、その男になにかされて・・・たら・・・ウグッ」

自分の言葉にますますお姉ちゃんは泣き出す。

そうそう、こんな感じだった。

思わず笑ってしまうと、
「笑わないの!」
ってすぐに怒られた。

「実羽、ごめん」

ソムチャイが肩を落として私を見た。

「ううん。怒られるのは覚悟してたから平気」

「カクゴ?」

「ああ、マイペンライ」

おどけて言ってみせたが、お姉ちゃんの怒りのオーラを感じてすぐに神妙な顔に戻した。