ソムチャイはため息をつくと、ウアンに私の言葉を伝えてくれた。

真っ赤なウアンは、さらに真っ赤な顔になってなにかをわめいた。

突進してこようとするのを、部下が抑えている。

ソムチャイの後ろに隠れるようにしながら、携帯をポケットの奥にしまう。

「こう言って。『イヤならこの映像をあなたの奥さんに見せます。警察にも言います』って」

「･･･実羽。君はまったく･･･」
あきれ顔のソムチャイが、ウアンに言葉を発する。

ウアンはすぐに悲鳴のような声をあげて、私を指さして大声をあげている。

「次が最後ね。『この子は未成年です』って」

ソムチャイの言葉を聞いたウアンは、今度は真っ青になったかと思うと、ガクッとその場に膝をついた。

赤くなったり青くなったりして、なんだか少し申しわけないような気持ち。