「うん、僕も同じ思う」

「このままプロイホテルを手放すのはくやしいよ。ちょっと調べてみようよ」

「実羽」

ソムチャイがにっこりと笑う。

「プロイホテル、名前覚えてる。ありがとう」

「そこ?」

食いつくとこがそこなの?

私は急に力が抜けて、声を出して笑った。

「プロイの意味、知ってる? 宝石」

「宝石ホテルなんだ? いい名前~。ね、その大事な宝石ホテルを、そのボス・・・なんだっけ?」

「ウアン」

助け舟を出してくれる。