「実羽。この間、ごめん。メオ」

メオのことを言っているのだろう。

「ううん。でも心配。大丈夫なの?」

ソムチャイは目を開くと、口をきゅっと結んだ。

肩でため息。

「ほんとは良くない」

少し笑って見せたから、その分私は苦しさを覚える。

「あのね、メオのお店、取り立てにあってるんでしょう?」

ソムチャイが首をかしげたので、
「えっと、お金。借金?」
と言い換えた。

「そう、ウアンはひどいやつ。急にお金たくさん返せって言う」