「・・・売っちゃうって。売ったあと、ソムサックやお姉ちゃんはどうするの?」

「わからない」

そう言うと、お姉ちゃんはクスッと笑った。

「実羽にこんな話してごめんね。ま、こっちはこっちでなんとかなるから気にしないで」


お姉ちゃんは・・・。

もう、すっかりこっちの人なんだな。

ソムサックと結婚する人として、一緒に悩んでいるんだ。

なんだか、ひとりだけ仲間はずれにされた気がしちゃうけど、みんな私に心配させまいとしているんだよね・・・。

私は、黙ってうなずいてみせた。