体に力が入らない。

「ICUを出たところで、和田と話してたよな?444の数字が関係あるって」
健治が静かに言う声が聞こえた。

「・・・」
健治に寄りかかったまま、私は言葉を探した。

だって、誰も信じない。

私だって信じたくない。

言えば、私の名前みたいにまたバカにするに決まってる。

なにも言わない私に、健治は言葉を続けた。

「教科書のページは覚えてないけど、死んだ時間は4時44分だった。それに、和田のかけた番号も444」

「・・・うん」
ようやく小さな言葉が口から出た。

小さすぎて聞こえていないかも。