「・・・あ、あああああああ!」
和田は叫んだ。

叫ばないと、理性を保てない。


「先生。これから、僕と同じように解剖するの。僕がされたみたいに、体を切って調べるの」


「や、やめて!お願い、なんでもするからっ・・・だからっ」

「先生」
守が笑う。
「ウソつき先生。僕、何度も助けて、って言った」
そう言いながら、守はサイドテーブルからメスを手に取った。

青い光に照らされて、メスが光る。

見開かれる和田の目。

「ごめんなさい、ごめんなさい!私が悪かった。だから許して、許してください!」

涙が幾線にも頬を流れ落ちる。

「守君、お願いします・・・。許してください・・・」
声が震えている。