「すみません先生。少し、お話いいですか？」

「え？」
普段大人しいくせに、こういう時だけ邪魔をするんだから。

和田は不愉快な顔をして桜を見た。

「先生、南山君が死んだのは、高木守って生徒の恨みなのかもしれません」

「は？」

「守君のお母さんが言っていました。『今日から守君が恨みを晴らす』って。数字の444にも気をつけろ、って」
桜はまっすぐな目をして和田に訴えた。

「あなた･･･大丈夫？」

「分かってます。おかしなこと言ってることくらい。でも、南山君は、教科書の44ページの4行目を読んだんです。これって、444ですよね。それに今の時間、4時44分って」


･･･大丈夫じゃないわ、この子。