確かに守は、いつもみんなからからかわれていたが、そんなのはこの年頃にはよくあること。

何度か、守も和田に泣きついてきたが、そのたびに『強くなりなさい』と諭した。

まさか、自殺するだなんて・・・。

そんなこと考えもしなかったのだ。


それでも、日がたつにつれて徐々に和田への糾弾もおさまってきていた。


そんな矢先の今日。


泣き崩れる母親を見ながら、和田は知らないうちに、
「大丈夫・・・大丈夫」
とつぶやていた。

そう、大丈夫。

今回は事故なのだから。