「はい、南山君」

斜め前の席の弘樹があてられ、体から力が抜けた。


あてられた弘樹もぼんやりしていたのか、
「え!」
と驚いた声を出して立ち上がった。

「やっぱり寝てたんでしょう。44ページの4行目からよ」
和田が呆れた声で教える。

教室に笑いが起きるが、私はその言葉に絶句する。


『44ページの4行目からよ』

『444には気をつけなさい』


これは、友利子が言っていた数字のこと・・・?

胸が急にざわつき、息苦しさを覚えた。


まさか・・・ね。ただの偶然にきまってる。