「そっか」
聞き終えた正輝は、それだけを口にした。

「うん。でも平気。なんか話をしているうちに、たいしたことじゃないような気がしてきたし」

実際、クラスで浮いてるって言っても、無視されてるくらいのことだし。

それに、変に仲良くならないほうが、東京に戻るときにさみしくない。

あと1年のがまんなのだから・・・・・・。


「でもさ、友利子さんが言った444っていう数字は気になるね」

「だね・・・。でも、正直あの人、少し普通じゃない感じがしたし」

あの背中をゾクゾクするような感覚が思い出されて、また寒気がした。


「ね、時間いいの?」
正輝に声をかけられ、我に返る。

「あっ!いけない、戻らなきゃ」

いつの間にか昼休みが終わろうとしていた。