「別に・・・。ううん・・・ウソ。ちょっと深刻」

なんで私、初対面の人に素直に言っちゃってるんだろう?

でも・・・。

彼の目には、なんだか私を安心させる不思議な力みたいなものを感じた。


「君、何年生?僕は3年」

「私も3年」
指を3本見せた。

「え?知らないな。何組?僕は5組。名前は小澤正輝」

なんでも先に自分から教えてくれるんだな。

なんか、好感が持てた。


「1組の平野桜。最近引っ越してきたから」

「へー。どっから来たの?」

「・・・東京」


なぜか、東京育ちが劣等感。

別にここを田舎だとバカにしているわけじゃないのにな。