バカにしたような笑い声があちこちから聞こえる。

「友利子さんは・・・守君が死んだのは、このクラスでいじめられていたからだ、と教えてくれた」
言ったそばから後悔。

空気がさらに悪化したように感じた。

「は!?お前、調子こいてんじゃねーぞ!」
弘樹が私の机を右足で蹴った。

ガシャーン

静まり返った教室に、お弁当箱が机から転がり落ちた音が響いた。

卵焼きが、ウインナーが床に広がる。

金縛りにあったように動けない。


「おいおい。弘樹やりすぎ」
健治はそう言うとしゃがんで、ひっくり返った弁当箱に中身を乱暴に入れると、私の目の前にドンッと音をたてて置いた。

「今のは机に当たっただけだからな。いじめ、とかまた言われると迷惑だし」