「じゃあ、言ってみろよ。どんな意味があんのか」
健治が腕を組んで私を見下ろす。

･･･なんであんたなんかに。

私は黙って健治を見つめた。

ここで目をそらしてはいけない。

しばらく見つめ合う。

「ふーん･･･。ま、どうでもいいや」
興味を失ったように、健治は笑ったあと、
「で、お前さぁ、昨日の式のあと、なんで守の母親と一緒にいたん？」
と、それまでの笑みを消して私をにらんだ。


その声に、教室の空気が変わるのを感じた。


みんなが、驚いた顔をして私を見ている。

「え？なにそれ。こいつ、なに様？」
弘樹はもう笑顔を消して、顔を斜めにして見下ろす。